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深呼吸しよう

慌ただしい現代生活の中に深呼吸できるすきまを与えてくれるようなカルチャーを紹介するブログと思いきやただの備忘録

FKJ / French Kiwi Juice (Roche Musique,2017)

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フレンチ・エレクトロ+R&B〜ファンク=FKJ

ブラック・ミュージックからの影響を感じさせるインディ作品は最近特によく出てきているように感じるし、KindnessやBlood Orangeなどのアーティストから名盤も生まれているけれど、そんな名盤に引けをとらないFKJのアルバムは2017年の重要作品の予感がする。

 

FKJについて

今まではシングル・EPのリリースのみで、セルフタイトルでもあるFrench Kiwi JuiceがデビューアルバムというFKJ。1stからこんなに高クオリティなんて、このFKJとはいったい何者なんでしょう?

こんな人!

フランスのパリを拠点に活動するDJ/プロデューサーのFKJこと"French Kiwi Juice"。そのリミックスワークの秀逸さから大手配信チャンネルでは常に取り上げられ、これまでリリースした自身のEP作品もSOUNDCLOUDなどでかなりの再生回数を記録している。http://diskunion.net/

独学で音楽を始めたのち、友人と共同でレーベルRoche Musiqueを立ち上げるなど精力的に活動し、FKJとしても着実に支持を得てきた一方で、それだけではなく、主宰するRoche Musiqueも次世代のフレンチ・ハウスを牽引するレーベルとして目されており人気が高い。

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完全に余談ですが、客観的なミュージシャンやレーベルのバイオグラフィーの情報を手にいれるためよくインターネット検索するのですが、ふだんはほとんど日本語のページが見つからないのに対し、FKJやRoche Musiqueはいくつも日本語のページが見つかります。Roche Musiqueのスタートは2012年と、新しいレーベルですが、日本国内でもかなり注目が集まっていることが伺えます。

1人7役?

1人でサンプラー・ラップトップを使い音楽を組み立てていく動画。ギター・ベース・サックスetcと器用に楽器を操り、グルーブが生まれていきます。

こういう、サンプラーを使ってひとりで音楽を演奏する様子を見るのはもともと好きなのだけれど、この動画は特に楽器の種類が多いせいなのか、目まぐるしく、どことなくスリリングでもあって、音楽に向かい合うことの緊張感を思い起こさせられます。

"French Kiwi Juice"

EPやリミックスワーク、主宰するレーベルの活動から注目を集め、まさに「待望の」という形容詞がふさわしいデビューアルバム。ヒップホップ的なサンプリング使い、R&Bのようなメロウネス、ファンクのグルーブ、フレンチ・エレクトロのソリッドなビート、様々なジャンルの要素がひとつの音楽の中に混在しながら、エレガントでさえある。

サックスの音色が印象的なWe Ain't Feeling Timeからはじまり、2曲目Skylineはメロウな一曲。サビ部分、ベースのブレイクからうまれるグルーブ。

サンプリングを多用しアップテンポのGo Back Homeから、女性ボーカルが印象的でチルなVibin' Out with (((O)))と緩急をつけながらつづき、6曲目Cangguはふたたびサックスにフィーチャーし、サンプリングでコーラスが入っている以外はほぼインストと言っていい、端正な曲。

インスト曲を挟んだ後は再び緩急をつける展開で、ハイライトはアルバム終盤10曲目の、Lying Together。大胆なサンプリングで、歌を聴かせるためのR&Bからエッセンスを抽出してビートを聴かせるために昇華させたみたいな曲。方向性は違うけれどBonoboの曲、Kerelaが好きな人に聴いてみてもらいたいと思う。

アルバムを通して曲調はほとんど一貫しており、BGMとして聞き流す用途にも、ヘッドホンでしっかり聴く用途にも耐えられる好作品。

レーベル、Roche Musiqueについて

FKJが主宰するRoche Musiqueはクオリティの高い作品のリリースが多く、評価も高い。そんなRocheから、独断と偏見でいくつかのリリースをピックアップ。

Crayon

2011年活動を開始し、人気レーベルKitsunéとサイン。現在はRocheの中核として活動。ややメランコリックなテンションのベースミュージックで、わたしとしてはTeebsやDorian Concept好きにぜひおすすめしたい。

Darius

CassiusやFred Falke、そして Daft Punkを引き合いに出されるフレンチハウスのプロデューサー。インターネットで検索すると「Cherokeeの片割れ」と出てくるけれど、現在はCherokeeの活動から離れてDarius名義のソロ・プロジェクトに注力している模様。(たぶん)

Karma Kid

94年生まれUKのDJ/プロデューサーのKarma Kidはさまざまなレーベルからリリースしていますが(他にもFuture Classicなど)、RocheからもEPをリリース。

その他のリリースについてはレーベルのSoundCloudから探してみてください。

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